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【2023年】シンガポールのクレジットカード事情について解説。 企業が発行するカードの特徴も充実紹介

シンガポールではクレジットカードが多岐にわたり活用されています。家賃の支払いにクレジットカードを利用したり、デビットカードやQRコードなどのキャッシュレス決済に適用したりでき、多種多様な特典を利用してポイントやマイルを貯めることも可能です。そんなシンガポールのクレジットカード市場やキャッシュレス決済事情について、カード発行会社の情報も含め徹底解説します。

シンガポールのクレジットカード市場

シンガポールのカード決済市場は拡大傾向にあり、2025年までのCAGR(年平均成長率)は6%に達すると予測されています。そして、シンガポールの銀行市場は、シンガポールの中央銀行によりデジタルバンクが許可されたことで、さらに競争が激しくなるとされます。

シンガポール政府がキャッシュレス決済を推進し、非接触技術の利便性がカード型決済の増加を後押ししており、コロナ禍によりカード市場がさらに拡大していくとされます。

シンガポールのクレジットカード業界の動向

シンガポールでは、人口の73%がクレジットカードを持ち、10%が6枚以上のクレジットカードを持っているとのデータがあります。また、ネットショッピングでの決済方法は、カード決済が主流で、68%となっています。クレジットカードを毎日使う人は利用者の16.0%、週に数回使うという人は37.0%、週に1回が20.0%でした。

政府や銀行による電子決済の推進や決済インフラの整備だけでなく、非接触型決済の普及やモバイルウォレットの増加が、カード市場拡大への大きな後押しとなりました。

シンガポールのキャッシュレス決済事情

VISAが発表したデータ(NAVIGATING A NEW ERA IN PAYMENTS)によると、シンガポールで支払方法にキャッシュレス決済を活用する消費者は97%、マレーシアで96%、インドネシアで95%となり、シンガポールのキャッシュレス決済普及率が極めて高いことがわかります。
一方で日本のキャッシュレス決済の利用率は、2022年に消費者庁が発表したデータ(キャッシュレス決済の動向整理)によると、未だに32.5%だと示されています。このことから、日本と比べると、シンガポールはキャッシュレス決済がとても普及している国だと言えるでしょう。

デビットカード

クレジットカードは非常に便利ですが、気を抜くと使いすぎてしまいがちです。そこで、支払いと同時に口座から引き落としがされるデビットカードの利用についても見てみましょう。

シンガポールでもデビットカードは普及が進んでいます。財務省が2018年に発表したデータ(シンガポールにおけるデジタル化の進展)によると、デビットカードの保有率は当時でも90%を超えていました。そして、国際通貨研究所が2021年に発表したデータ(ASEANの金融包摂に係る委託調査)によると、シンガポールの「15歳以上の銀行口座保有率」は97.9%です。この100%近くの口座保有率が、デビットカードの普及を推進していると言えるでしょう。
DBS銀行と合併したPOSB銀行(Post Office Saving Bank)によれば、外貨取引の管理手数料がは換算したS$の最大2.65%、シンガポール国内取引においてはVISA/MASTER CARDによる1%の手数料を含んだ2.8%の管理手数料が加算されます。

QRコード決済

シンガポールにも、日本のPayPayのようなQRコード決済がQRコード決済が存在します。

NETSはアプリをスマホにインストールしてQRコードを読み取り、支払額を店員に見せることで決済できる、とてもシンプルで便利な決済サービスです。NETSアプリだけでなく、ユーザが利用する銀行のアプリでもNETSのQRコードを読み取ることができます。

DBS銀行のアプリDBS Pay lahは送金機能も備え、利用することでリワードを獲得でき、チケットの購入などにも活用可能です。
SGQR(Singapore Quick Response Code)はシンガポールの中央銀行が導入した統一QRコードで、ユーザは自分が使用するアプリがSGQRに対応していれば、同コードにかざすだけで決済可能です。203,000店舗以上が採用していることから、非常に利便性が高く、海外旅行者でも対応している決済方法があればSGQRを活用できます。

クレジットカードの作り方

日本のクレジットカードと同じく、シンガポールのクレジットカードもポイントやキャッシュバックといった特典のある多種多様なカードがあります。「海外の人がクレジットカードを発行できるの?」と疑問に思うかもしれません。実際に、シンガポールのクレジットカードは、発行する上での収入条件が厳しいことがあります。

例えば、Citi Cash Back+ Cardでは海外からの人は年収S$42,000以上という条件が課されているので、まずは発行したいクレジットカードの収入条件をクリアしているのかをチェックするようにしましょう。

収入条件や、クレジットカード発行における年齢条件をクリアできていれば、シンガポールのクレジットカードは必要書類があれば発行できます。

【必要書類】

  • 有効期限が6ヶ月以上のパスポートと就労許可証の写し
  • 名前と住所が記載された公共料金か電話料金の支払書、または銀行取引明細書
  • 所得税通知と電子印刷された給与明細

※Citi Cash Back+ Card(MasterCard)から引用:https://www.citibank.com.sg/credit-cards/cashback/cashback-plus-card/?tab=documents-for-foreigner

クレジットカードによって必要書類が異なる可能性もあるので、申請前に必ず確認しましょう。

クレジットカードでポイントやマイルを貯める

クレジットカードを発行する大きなメリットに支払に付随するポイントやマイルがあります。

例えば、Citi Cash Back+ Cardは、利用額の1.6%のキャッシュバックがあり、提携店舗の割引特典もあります。他にも、分割払いやキャッシュローンなどもあるので、大きな出費が必要となった場合にとても便利です。

クレジットカードで家賃を支払うこともできるので、海外にいても多くのポイントを獲得することができます。

クレジットカード企業情報

次に、シンガポールでおすすめのクレジットカード企業を紹介します。

DBS

出典サイト:DBS

アジア全土にネットワークを張るDBSは、シンガポール開発銀行として創設された銀行です。19カ国の280以上の支店を通じて広範囲の金融サービスを提供しています。

金融専門誌「Euromoney」から、2022年の世界最高の銀行に選出されたDBSは、1998年のシンガポールにおけるゆうちょ銀行のPOBS銀行買収以来、シンガポールを代表する銀行と言えます。バラエティ豊富なクレジットカードがあり、自分の希望に合ったクレジットカードを見つけられることでしょう。

三井住友銀行

2005年に中国銀聯との提携を開始し、2008年にはアジア各国の金融機関との提携をすることでグローバルサービスネットワークをすることを目的とした「GlobePass」を設立しています。

アジアでもとりわけクレジットカード市場の成長率が高いことに注目した三井住友銀行は、シンガポールも含めた東南アジア市場に注目し、2014年、三井住友カードの拠点をシンガポールに設置。以来、急速に成長するマーケットの変化や課題に対応した、多様なソリューションを提供しています。

マスターカード

出典:Mastercard

マスターカードはシンガポールでの活動に非常に力を入れています。過去には、マスターカード会員を対象にした「プライスレス・シンガポール」というキャンペーンを展開し、MasterCard Worldwideの当時の東南アジア地域プレジデントのマシュー・ドライバーはシンガポールを世界有数のエンターテイメントや文化が集まる、アジアのハブ都市と語っていました。

現在でも「Mastercard Priceless™️ Specials」を提供し、マスターカード会員は世界中でプライスレスな体験や優待特典などが受けられます。例えば、Mastercard法人カードを保有する会社の従業員がギフトバウチャーを受けられたり、法人カード会員の会社が特定のソフトウェアを優待価格で申込みができたりします。旅行面では、エミレーツ航空のビジネスクラス、エコノミークラスのキャビンのフレックス運賃が10%OFFになり、セーバー運賃は5%OFFに割引されるなど有利な特典があります。

VISA

出典:VISA

VISAにはクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードがあり、どれも幾層ものセキュリティを施すことで、クレジットカードを不正利用から保護しています。世界2,00万台以上のATMで利用できるので、利用可能場所に困ることはありません。

そして、コンシェルジュサービスを特典として付帯するVISAカードを保有するカードホルダーは、24時間365日に渡ってコンシェルジュのサポートを受けられるます。求める旅行やサービスのブッキング代行、加えて旅行案内を受けられるので、忙しい中での旅行のプランなども立てやすくなります。また、VISAプラチナカードでは、「1855 The Bottle Shop」や「Agoda.com」などの提携店をお得に利用できるなどの優待サービスも付帯しています。

AMERICAN EXPRESS

出典:American Express

アメックスプラチナカードを所有すると「Platinum Wellness」や「Platinum Golf」にて、スパ特典やゴルフの特典などを通して日々の仕事で疲れた体を労るサービスを利用できるようになります。さらに、AMERICAN EXPRESSのパートナーレストラン(Love Dining Restaurant Partners)で食事をすると割引が適用される「Love Dining @ Restaurants」特典もあります。

そして、シンガポール航空のKrisFlyerマイルが貯まる、The American Express® Singapore Airlines KrisFlyer Credit Cardもあります。カード特典として、初年度会費が無料、初回チャージによるウェルカムボーナスマイル付与、S$1ごとの3.1マイル付与などがあり、シンガポール航空の利用者にとっては有利なカードです。

CITI

出典:CITI BANK

1902年にシンガポールに設立された老舗銀行のCitiabnkは世界中に展開する銀行です。この銀行が発行するCiti Cash Back+ Cardは、キャッシュバック還元率が1.6%と非常に高く、利用者は数多くの提携レストランで割引特典を受けられることも特徴の一つです。

Citi PremierMiles Cardでは、外貨で取引をするとS$1につき2マイルが貯まる高還元率、空港ラウンジサービス、提携観光地での割引などの特典があります。

・充実したシンガポール生活にはクレジットカードが必須(h2)

キャッシュレス決済が普及しているシンガポールでは、有用なクレジットカードが多数あり、QRコードやデビットカードも多く活用されてます。各クレジットカード会社の発行条件や各特典をチェックして、自分のニーズやライフスタイルに適したクレジットカードを選び、上手に使いこなすことが求められます。

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