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【最新】シンガポールのEC(通販)!市場規模や成長率は?人気ECサイト9選

シンガポールはEC(通販)大国であり、多くの国民がインターネットによる買い物を日常的に行っています。さらに、EC市場は近隣の東南アジア各国とも連携しています。今後も成長が見込まれるシンガポールのEC市場についてご紹介します。

シンガポールのEC市場

シンガポールにおけるEC市場は、過去20年間で成長した業界のひとつに挙げられます。

2020年4月にコロナ禍で厳しいロックダウン政策が行われた際にも、インターネット利用者がパソコンやスマートフォンを利用してさまざまな商品を購入する動きが加速し、シンガポールのEC市場は大きく拡大しました。

また、シンガポールは東南アジアのEC市場におけるハブの役割も担っており、越境EC市場を含めた動向には今後も注目が集まることでしょう。

シンガポールの現在のEC市場についてまとめました。


シンガポールのインターネット普及率

2022年1月時点でのインターネットの普及率は総人口の92.0%です。また、2022年1月のシンガポールのモバイル接続は総人口の147%にも上ります。これらのデータを鑑みると、スマートフォンを使ったECサイトの利用が多いと考えられます。さらに、ソーシャルメディアユーザー数は総人口の89.5%に相当します。

今後も、スマートフォンユーザー向けに、SNSなどを使った情報発信と連携したさらなるEC市場の発展が見込まれます。

※出典:DIGITAL 2022: SINGAPORE



シンガポールのEC市場規模と成長率

インターネット普及率の高い東南アジアでは、EC市場が急速に成長しています。この中でもシンガポールはECによる流通が特に多い国です。シンガポールのEC市場の売上は2022年には約72億米ドル、2025年には約114億米ドル以上(日本円で約1兆1400億円、2022年4月24日為替レート)になると予測されています。

出典:市場統計サイトStatista

コロナ禍であることに加え、一年中、高温多湿な気候で自家用車の台数が制限されているためインターネットネットショッピングはとても便利です。その点も、ニーズが高まる一因となっています。また、クレジットカードの普及率や利用率も高く、EC市場が伸びる要素が揃っています。

また、海外資本が入った越境EC企業が参入し、急成長を遂げていることも特徴的です。国土が狭くもともと隣接する国に買い物に行く習慣があったことも、越境ECに対する敷居を低くする要因にもなっているようです。

現に、シンガポールのEC市場の成長は著しく、2022年度の成長率は36.0%で世界1位になる見通しです(出典: 日本政策金融公庫/Statista

また、シンガポールにおけるインターネット利用者のうち、「少なくとも1回はオンラインショッピングをした経験がある」と回答したのは97%にも上ります。(出典:日本政策金融公庫/ e-conomy2021 google, TEMASEK,BAIN&COMPANY

すでにシンガポールは東南アジアで最もEC市場に対して設備が整った国としての地位を確立しており、越境ECも含め、今後も東南アジアのECビジネスを牽引していくことでしょう

出典:市場統計サイトStatista

シンガポールの人口約592万人(2022年1月時点)に対し、約330万人のEC利用者がおり(2021年12月)、2025年には利用者が約410万人に達すると見られています。ユーザー数は8年連続で増加すると予想されています。

すでにシンガポールは東南アジアで最もEC市場に対して設備が整った国としての地位を確立しており、今後も東南アジアのECビジネスをけん引して行くことでしょう。

 

ECの商品カテゴリーランキング

シンガポールにおけるECの商品カテゴリーランキング 
2022年2月(月次)

ランキングカテゴリー
1位電子機器
2位
3位家具 
4位美容・パーソナルケア用品 
5位おもちゃ・DIY用品
6位飲料
7位食品  
8位USBメモリー・DVD・ブルーレイディスクなど

出典:slideshare.net

1位に電子機器、3位家具と、自宅まで配送が必要な商品が人気を集めています。コロナ禍の巣ごもりり需要が関係しているのかもしれません。また、2位にファッション、4位に美容・スキンケア用品がランクインしており、女性のユーザーが多い傾向にあるのではないかと予想されます。



ECサイトアクセス数ランキング

シンガポールにおけるECサイトアクセス数順位
2021年第2四半期(月次) ※アクセス数単位:百万回
 

ランキング     ECサイト名 アクセス数
1位Shopee         10.9
2位Lazada8.6
3位Qoo107.4
4位Amazon.sg 3.7 
5位EZBuy1.7 

出典:Heysara.sg, Statistics on E-Commerce Landscape in Singapore (Updated 2021)

シンガポールのEC市場は、ShopeeやLazadaといった東南アジアを拠点とするプラットフォームの人気が高く、シェアを握っていることが伺えます。


決済方法・物流事情

シンガポールではクレジットカードの普及率は高く、ECショッピング時の決済方法はクレジットカード決済に加え、PayPalも多く利用されています。デビットカードや銀行振り込み、代金引換や小切手等、さまざまな決済方法で買い物ができます。

物流の整備については今後の課題のひとつであり、EC市場の拡大による荷物量に対応すべく、物流の効率化が求められています。ECサイトによっては自社倉庫の活用や独自の流通網によりスムーズな配達を実現しつつあるようです。


人気のECサイト(総合)

Shopee

出典:Shopee

シンガポールを本拠地とし、マレーシア、インドネシア、ベトナム、タイ、フィリピン、台湾など、計12カ国に展開しています。出店の際の初期費用や維持費は無料で、海外のマーケットで商品を販売したい出店者にも魅力的なECサイトです。

WEBサイト

出典:Shopee

 

Lazada Singapore

出典:Lazada Singapore

東南アジア6カ国(シンガポール、インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナム、フィリピン)で展開しています。日用品、ファッション、コスメから電化製品や家具、薬やコンタクトレンズまで、幅広い商品が購入でき、安さと品質の高さからシンガポールで広く支持されています。

WEBサイト

出典:Lazada Singapore

 

Qoo10

出典:Qoo10

日本でも人気のECサイトです。ファッション、美容、家具、家電、食品等の幅広い品揃えはもちろん、韓国や日本の商品も取り揃えています。注目すべきはプロモーションの多さで、1日限定セール、タイムセール、購入希望者が一定数に達すると割引が適用になるセールなどが行われています。

WEBサイト

出典:Qoo10



人気のECサイト(食品)

日本食のECサイト

シンガポールには日系スーパーが多くあります。日本のドン・キホーテのシンガポール版DON DON DONKI、伊勢丹、明治屋など、日本でもよく知られているお店が進出しています。さらに、以下のような日本食のECサイトも多くあり、消費者の細かいニーズに応えるさまざまな商品が販売されています。

KODAWARI

店名である「こだわり」にあるように、厳選された食材を多く取り扱っています。日本産の生鮮食料品や、県別の特産品などが販売されており、シンガポールにいながらにして贅沢な気分が味わえるショッピングサイトです。

出典:KODAWARI

WEBサイト

MoguShop

MoguShopは、日本食を愛するシンガポールの若者たちによって立ち上げられたECサイトです。日本食を中心とした商品を手頃な価格で提供しています。また、MoguShopで販売されている商品を使ったレシピも紹介されています。

出典:MoguShop

WEBサイト


RedMart

大手ショッピングサイトであるLAZADAの傘下であり、シンガポールで広く利用されているネットスーパーです。LAZADAのアプリから利用可能です。生鮮食品、冷凍食品、日用品からベビー用品まで生活に必要なものが一通り揃っています。

出典:RedMart

WEBサイト


人気のECサイト(ファッション)

Love, Bonito

出典:Love, Bonito

Love, Bonitoは、東南アジア最大の垂直統合型オムニチャネル・レディースウェアブランドです。シンガポールに本社を置き、インドネシア、マレーシア、香港などの国際市場でオムニチャネル展開を確立しており、日本ではポップアップストアも展開しています。また、Love, Bonitoは、シンガポール、マレーシア、香港、インドネシア、日本の専用ウェブサイト、その他の地域のお客様に向けたインターナショナルウェブサイトを通して世界20カ国に商品を出荷しています。


Zalora

出典:Zalora

2012年に開設された、ファッションに特化したECサイトです。オリジナルブランドに加え、有名ブランドの取り扱いもあります。ファッション性が高く、価格帯も高めのバッグや洋服を扱っており、本物志向の消費者をターゲットにしているのが見て取れます。

WEBサイト

出典:Zalora



人気のECサイト(中古品)

Carousell

出典:Carousell

出典:Carousell

日本のメルカリのようなサイトで、東南アジアや台湾、香港において、さまざまな中古品の売買が行われています。売買のプロセスで特徴的なのは、配送の他に「直接受け渡し」も選択できる点です。国土の狭いシンガポールだからこそ、配達よりも迅速なやりとりが可能になる場合があるのでしょう。


今後も成長が見込まれるシンガポールEC市場に注目

日本同様、2020年よりコロナ禍による「巣ごもり需要」が増加したシンガポールですが、EC市場の成長は一過性のものではなく、今後も大きく拡大していくと予測されます。周囲の東南アジア諸国でもEC市場の拡大が続いており、シンガポールがリードする今後の東南アジアのEC市場が注目されます。


●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

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