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シンガポールの優良企業 Asia300に選出された20社・就職人気企業TOP20【最新】

あらゆる業種で世界をリードしているシンガポール。その大きな役割を果たしている、シンガポールの優良企業にはどのような会社があるのでしょうか。Asia300に選出されたシンガポールの企業やシンガポールの学生の就職先希望企業のランキングを詳しくみていきましょう。

Asia300とは

日本経済新聞の独自調査によって選出された、アジアの主要企業を示すAsia300。Asia300リストは、シンガポールの優良企業を語る上で、見過ごせないデータです。中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、ミャンマーの有力上場企業群から選ばれた、300社がラインナップされています。これをベースにした「日経アジア300指数」は浮動株時価総額型の株価指数で、主に世界経済の中で存在感を増す、アジアの企業の株価の動向を把握することを目的としています。

シンガポールの優良企業20社-AsiaASIA300に選出-

Asia300に選出されているシンガポールの優良企業を見ていきましょう。(2024.3.20現在)

※出典:NIKKEI Asia

シンガポール航空(SIA)

スカイトラックス社(Skytrax)が毎年発表する、世界の航空会社評価で5つ星を獲得したシンガポール航空(Singapore Airlines Ltd.)。最新機材の導入や座席の広さ、機内食など、サービスの質の高さで高評価を得ています。旅客および貨物の航空輸送事業をグローバル規模で展開し、就航都市は約130都市。

シンガポール航空の旅客機輸送事業と共に、地域市場の旅客航空輸送に重点を置いたシルクエアー、低価格旅客事業に焦点をあてたスクートブランド、機体整備やメンテナンスなどを担うSIAEC事業の主な4事業で成り立っています。
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ケッペル コーポレーション

1968年、海洋事業を手掛けるケッペル・シップヤードとして設立されたケッペル・コーポレーション(Keppel Corp. Ltd.)。1970〜80年代に多角化を進め、幅広く事業展開をしている大手企業です。現在は、政府系ファンドのテマセク・ホールディングスが出資。展開している事業は、下記の4つに分けられます。

エネルギー・
環境
海洋生産施設や掘削リグの設計・建設、製造船舶の改造・修理や特殊造船再生可能エネルギー・環境工学インフラの運用と保守
都市開発不動産開発・投資、マスター開発
コネクティビティ通信サービスの提供通信機器および付属品の販売データセンターの開発・運営物流ソリューション
資産管理私募ファンド上場不動産投資信託・事業信託の管理
参考:Keppel Corp. Ltd.

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セムコープ インダストリーズ

1998年、政府系コングロマリット(多業種間にまたがる巨大企業)の合併により設立されたセンブコーブ・インダストリーズ(Sembcorp Industries Ltd. )。元々は、「エネルギー事業」「海洋掘削事業」「都市開発事業」を展開する企業でしたが、2020年に石油掘削装置(リグ)建造子会社のシートリアムを切り離したことから事業再編を行いました。

現在は、「ガス及び関連サービス」や 「再生可能エネルギー」、「統合都市ソリューション」、「脱炭素化ソリューション」事業を手掛けています。シンガポール政府の「CO2排出量実質ゼロ目標」や現在世界中で重要視されている「脱炭素」への貢献のため、三菱商事、双日株式会社などの日系企業との共同開発の締結も印象深いシンガポールの大企業の一つです。

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DBS銀行

1968年、シンガポール開発銀行(The Development Bank of Singapore)として、国の発展を目的に設立されたDBSグループ・ホールディングス(DBS Group Holdings Ltd.)。シンガポール国内の企業や都市開発プロジェクトに対する融資機関として、経済活動のサポートを行ってきました。

その後、中国や東南アジアの海外部門を含む銀行として成長し、2003年にDBSへ名称変更。ケッペル・コーポーレーションと同じくDBSの最大の少数株主は、シンガポールの国家投資家であるテマセク・ホールディングスが務めています。

2300以上の支店とセルフサービスバンキング機からなるシンガポール最大のネットワークを有し、国内の銀行セクターでトップクラスのシェアを誇っています。

現在、銀行業界がデジタル化に進んでいますが、その先駆者がDBSです。アジアだけではなく、世界各国からも評価が高く、2021年には「世界最高の銀行」および「世界最高のデジタルバンク」両方のタイトルを獲得しています。(*「Euromoney」誌による選定)


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Asia300に選出されたその他のシンガポール企業一覧

バニヤン ツリー ホールディングス(Banyan Tree Holdings Ltd.):ホテルなどの消費者サービス
コンフォート デル グロ(ComfortDelGro Corp. Ltd.):交通サービス
オラム インターナショナル(Olam International Ltd.):非耐久消費財
オーバーシー チャイニーズ バンキング(Oversea-Chinese Banking Corp. Ltd.):金融
ラッフルズ メディカル グループ(Raffles Medical Group Ltd.):医療
シンガポール ポスト(Singapore Post Ltd.):物流
シンガポール プレス ホールディングス(Singapore Press Holdings Ltd.):メディアなどの消費者サービス
シンガポール テレコミュニケーションズ(Singapore Telecommunications Ltd.):通信
スター ハブ(StarHub Ltd.):通信
ウィルマー インターナショナル(Wilmar International Ltd.):食品加工
キャピタランド インベストメント(Capitaland Investment Ltd.):総合不動産
シティ ディベロップメント(City Developments Ltd.):不動産
・ハイフラックス(Hyflux Ltd.):水処理
シンガポール証券取引所(Singapore Exchange Ltd.):証券
ユナイテッド オーバーシーズ銀行 (United Overseas Bank Ltd. ):金融
UOL グループ(UOL Group Ltd.):不動産開発
シンガポール・テクノロジーズ・エンジニアリング(Singapore Technologies Engineering Ltd.):防衛・総合工学
出典:Nikkei Asia

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Asia300に見るシンガポール優良企業の特徴

Asia300にランクインしている企業の多くは、ITや技術開発において世界をリードする先駆者的な取り組みを行い、グローバルな展開をしています。また、シンガポール政府がシンガポール国内だけではなく、国外の秀逸な技術力や開発力の発展に協力し、各分野の産業に注力。企業の優良化、グローバル化には欠かせない要因でしょう。


シンガポールで就職人気の優良企業

ここからは、シンガポール国内の就職人気の優良企業の特徴を見ていきましょう。2023年に教育系メディア企業GTIのシンガポール法人がシンガポールの大学を卒業した学生及び新入社員を対象に行ったアンケート結果がこちらです。


シンガポールで就職人気の企業ランキングTOP20

順位企業名・業種・前年度順位
1Agency for Science, Technology and Research (A*STAR)
Scientific Research & DevelopmentEngineering, Design, & ManufacturingPublic Sector
Ranked 1st in 2022
2Microsoft
IT & TechnologyConsulting
Ranked 2nd in 2022
3Amazon
IT&Technology
Ranked 9th in 2022
4  Mastercard
Banking & Financial Services
Ranked 5th in 2022
5McKinsey&Company
Consulting
Ranked 7th in 2022
6Ministry of Education(MOE)
Public Sector
Ranked 6nd in 2022
7TikTok
IT&Technology
Ranked 11th in 2022
8Micron
Engineering, Design,& ManufacturingIT&Technology
Ranked 14th in 2022
93M
Fast Moving Consumer Goods(FMCG)Engineering, Design,& Manufacturing
Ranked 25th in 2022
10Ministry Of Health(MOH)
Public Sector Healthcare & Pharmaceutical
Ranked 8th in 2022
11DBS Bank
Banking & Financial ServicesInvestment Banking & Investment Management
Ranked 4th in 2022
12Advanced Micro Devices (AMD)
IT & Technology
Ranked 17th in 2022
13Abbott
Healthcare & PharmaceuticalScientific Research & Development
Ranked 22nd in 2022
14J.P. Morgan
Investment Banking & Investment Management
Ranked 10th in 2022
15Accenture
Consulting​IT & Technology
Ranked 12th in 2022
16Shopee
​IT & Technology
Ranked 3rd in 2022
17Mapletree
Property & Real Estate
Ranked 16th in 2022
18Changi Airport Group
Aviation, Transport, & Supply ChainHospitality, Leisure, & Tourism
Ranked 27th in 2022
19Ministry of Defence (MINDEF)
Public Sector
Ranked 30th in 2022
20Maybank
Banking & Financial Services​Investment Banking & Investment Management
Ranked 20th in 2022
※出典:Overall Rankings 2023 | Singapore’s 100 (singapores100.com)

シンガポールで就職人気の優良企業の特徴

2022年に9位を記録したAmazonがTOP3にランクイン。ネット通販の利便・快適性から、多くのユーザーに支持されていることがわかります。

1位に輝く政府系機関であるAgency for Science, Technology and Research (A*STAR)は、シンガポール政府が打ち出す、各種産業の変革プランの発展に大きく寄与。世界各国の大手企業や大学機関と最先端の研究開発などを行い、同時に刺激的な職場である一方で政府系ということで安定性も見込まれた結果ではないでしょうか。

アジア金融のハブともいわれるだけに金融系大手企業も人気健在です。また、Eコマース企業やIT関連企業も学生たちには魅力的にうつるようです。

さらに、もう一つの特徴は多国籍企業が多くランクインしていること。シンガポールは多国籍企業にとって、規制の柔軟さや手続きの速さなどにおいて事業所を設置しやすく、実際にシンガポールに展開する多国籍企業の6割が、グローバル統括拠点としてシンガポールを活用しているといわれています。有名な多国籍企業で自分の力を試してみたい意欲ある学生が多く見られます。

世界で躍進するシンガポール企業

古くからアジアの貿易の中心地として繁栄してきたシンガポール。その繁栄は現在物流や輸送業の分野で今なお引き継がれています。また、他の業種においても優秀な人材の確保や富裕層、起業家の誘致が功を奏し、アジアや世界のハブとして発展を遂げ、シンガポールは2023年の世界競争力ランキング第4位にランクインしています。それは常に世界の動向を見据え、そのニーズに応え、世界を牽引していこうというシンガポール企業とそのサポートを惜しまないシンガポール政府の努力の賜物といえるでしょう。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。


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