シンガポールでオフィス移転!賃料を抑えるコツとシェア・レンタルオフィス活用法【2026年最新】

シンガポールのオフィス賃料は高騰を続けており、多くの日系企業が固定費削減に頭を悩ませています。本記事では、郊外移転・グレード見直し・シェアオフィス活用など、2026年最新の賃料抑制策を具体的な数値とともにご紹介します。移転の実務の注意点やおすすめ物件も必見です。
シンガポールのオフィス賃料相場と移転のメリット

シンガポールの住宅価格は、ここ十数年にわたって上昇を続けています。
当然、この住宅費用高騰の影響はオフィス賃貸にも及んでおり、多くの経営層の頭を悩ませている問題です。この過酷な現状を踏まえ、いかにその煽りを回避できるのか、具体的な数値を交えながら解決策を見出していきます。
高騰するオフィス賃料の現状
シンガポールでは、住宅価格や賃料が長期的に上昇しており、企業にとっても不動産コストの負担が大きくなっています。SingStatの住宅価格指数を見ると、2009年第1四半期を100とした指数は、2026年第2四半期には200を超える水準まで上昇しています。
こうした不動産コストの上昇は、企業のオフィス選びにも影響を与えています。特に中心部のオフィスは賃料負担が大きく、立地や物件グレードによっては固定費が経営を圧迫する要因にもなり得ます。
実際、URA(シンガポール都市再開発庁)によると、Central Regionのオフィス賃料は2026年第2四半期に前期比0.8%上昇しました。2026年第1四半期には0.2%下落していたものの、第2四半期には再び上昇に転じています。
オフィス賃料の上昇傾向は、日系企業にとっても無視できない問題です。賃料そのものを抑えるだけでなく、必要なオフィス面積や立地、ビルグレード、契約形態などを見直し、自社の事業規模や働き方に合ったオフィスを選ぶことが、固定費の削減につながります。
オフィス移転によるコスト削減効果
こうした流れを受けて、最近ではオフィスの移転に踏み切る企業が増えています。立地や面積の最適化は、毎月の賃料を大幅に削減できるチャンスです。しかし、オフィス移転の価値はコスト削減だけではありません。ビジネスの成長につながる多くのメリットも秘めています。
| 1. オフィス移転および不要スペースの削減により、賃料や維持費、光熱費などの総合的なコストを削減できます。 2. オフィス縮小に伴い、室内のスペースを見直したり、ペーパーレス化やデジタル管理を進める機会を得るため、業務効率化や生産性向上が期待できます。 3. 従業員の事情を配慮した立地に移転することで、通勤負担の低減、モチベーションの向上、離職率の低下につながります。 |
オフィス賃料を抑える3つのアプローチ

ここでは、エリアの移転、建物のグレードの見直し、レンタルの活用という3つのアプローチを紹介します。
1. CBDから郊外・周辺エリアへ移転
CBD(中心業務地区)は地価高騰の煽りを受けて価格のインフレが厳しい状況です。そのため、郊外・周辺エリアへの移転を考えている方は多いことでしょう。
そこで、オフィスコストを抑えられる、新たなビジネス拠点としてSingaLifeがおすすめするのは以下の3点です:
| 1. Paya Lebar Quarter(パヤレバークォーター) シンガポール東部の新興ビジネス拠点で、MRTパヤレバークォーター駅に直結する利便性があります。オフィス・住宅・商業施設が一体となった Aグレード複合開発で、スタートアップから成長企業まで対応する柔軟なプランが揃っています。 2. Jurong East(ジュロンイースト) シンガポールで急速に注目を集めつつある商業ハブで、Jurong Lake District開発の中心地。MRTのジュロンイースト駅に近く、Jem、Westgate、JCubeなどの大型商業施設が徒歩圏内にあります。また、手頃な価格帯(1日S$25〜)で多様なオフィスサイズを選べます。 3. One-North(ワン ノース) シンガポールのスタートアップハブの一等地。この地区に位置するUClub – One Northは、ビリヤード台やゲームエリアなどの高級アメニティを完備。24時間365日アクセス可能で、最先端の生体認証エントリーシステムを備えています。少人数の共有スペースやラウンジの設備も充実しています。 |
どのエリアも交通の利便性を保ちつつ、1平方メートルあたりの単価を大幅に抑えられる点が魅力です。
2. ビルグレード(Grade A→B/C)の見直し
築年数が浅く豪華な「Grade A」ビルから、標準的な設備・築年数の「Grade B」や「Grade C」ビルへランクダウンさせる方法もあります。
Grade AからB/Cへの移転では、賃料を2〜4割削減(CBDのS$13〜15→周辺エリアS$8〜10、ビジネスパークならS$4〜6.50)できるのが最大のメリットです。ただし、ビジネスパーク移転では賃料が約3分の1に抑えられる反面、用途規制や通勤利便性の制約が生じる点に注意が必要です。
また、グレードを下げる場合は、単純な賃料や人数計算だけではなく、実際の働き方(フェーズ)に応じたスペース配分が必要です。現在の従業員数、将来の採用人数、ワークスタイルなどを踏まえて「今必要な面積」を算出しないと、縮小後に「狭すぎる」「会議室が足りない」といった問題が生じるリスクがあります。
エリア選びでは「コスト削減」と「アクセス・機能性」のバランスを慎重に検討する必要があります。
3. シェア・レンタルオフィスへの移行
移転やダウングレードの他に、オフィスそのものを「シェアする/レンタルする」というアプローチもあります。
上記二つと違い、なんといっても内装工事費(Fit-outコスト)や高額な敷金(Deposit)が不要になり、初期費用・撤去費用を大幅にカットできることが大きなメリットでしょう。
米総合不動産サービス会社JLLによると、一般的な企業向け内装工事の平均費用は、1m²あたりUS$1,550(≒S$1960)ほどと高額で、その他にも建設工事費やIT設備の手配などにも多額のお金がかかります。移転や縮小のアプローチでは、これらの費用はどうしても避けられません。
しかし、シェア・レンタルオフィスへの移行であれば、これらの大部分を削減できるため、現在オフィス移転を考えている方にとっては、十分に検討の余地があります。
シェアオフィスとレンタルオフィスの違い・選び方

シェアオフィスとレンタルオフィスはどのように違うのか。ここではそれぞれの特徴と、その環境に向いている企業の種類を解説していきます。
どちらも一般的に賃貸オフィスと違い、デスクやチェア、フリーアドレス制の作業スペース、Wifiや各種ケーブルなどの基本的なIT設備があらかじめ整っているため、ビジネス上の用途に応じて柔軟に使い分けることができます。
コスト重視なら「シェアオフィス」
シェアオフィスとはその名の通り、さまざまな業界の個人や企業が共に働く共有ワークスペースです。一人当たり月額S$300〜500(※)ほどと、月額費用を最小限に抑えられるため、駐在員1〜2名の小規模拠点や、出張者のワーキングスペースメインで利用したい企業におすすめです。
プライベート空間はほぼなく、仕切りも少ないオープンな環境といえばわかりやすいかと思います。その性質上、多様性と活気に満ちていることが多く、他企業との予期せぬ連帯感や交流を生み出すこともあり、廉価であること以外にも隠れたメリットがあったりします。
ただし、前述のようにプライベート空間が少ないため、生産性やセキュリティの面では若干の懸念があります。
個室・機密性重視なら「レンタルオフィス」
他方、フリーランスからスタートアップ企業まで幅広く使われているのがレンタルオフィスです。料金は月額制で、一人当たり月額S$800前後(※)とされています。機密情報を扱う職種や、Web会議・電話が多い部署、セキュリティやプライバシー管理を重視したい企業にはこちらが向いているでしょう。
フィンテック系の情報を扱っていたり、顧客との電話が多かったりする企業は、鍵付きの専用スペースであれば安心して業務を行えます。また、休憩中にはイベントスペースでの交流も楽しむこともできるため、セキュリティの重視とコミュニティ内でのイベントも両立できるのが特徴的です。
受付や郵送サービスまでを業者側が行ってくれるため、雑務に追われることなく作業に一点集中できる嬉しさもあります。
※立地や利用時間、専用デスクの有無によって料金は大きく変わります。
オフィス移転の実務と注意点
ここでは、原状回復や解約通知期間に関する注意事項を説明します。
原状回復コストの事前見積もり
シンガポールのオフィス賃貸契約では、退去時にスケルトン(空室)状態への戻しを含む原状回復費用が発生するのが一般的です。
シンガポールには日本のような公的な原状回復ガイドラインがないため、オフィス契約の際には契約書を事前に確認した上で、借主自らが自衛手段を講じることが求められます。
これに加え、シンガポールは家具・家電付き物件が多いため、退去時にオーナーとのトラブルになることも多いといわれています。こうした摩擦を避けるためにも、最初からあった傷や身に覚えのない不具合は、入居時に細かく撮影して証拠を残しておくとよいでしょう。
もし不可抗力で修理等が必須になった場合は、退去時ではなく入居時にマイナーリペアとして対応してもらうことが心象的にも経済的にも望ましいといえます。あくまでも契約内容を理解したうえで自衛をするという前提で、オーナーとの交渉に望みましょう。
解約通知期間と二重賃料の防止
シンガポールのオフィス賃貸契約では、解約通知期間(通常3〜6か月前)の確認が極めて重要です。通知のタイミングを逃すと、旧オフィスと新オフィスの「二重賃料(Double Rent)」が発生するリスクがあります。新オフィスの契約開始日が迫っているにもかかわらず、旧オフィスから退去できない場合は、両方の家賃を同時に支払う事態になってしまいます。
通知は書面で送られてくるため、確認後は期限をカレンダーに登録し、リマインダーやスケジュールアプリを活用することを強くお勧めします。
シンガポールのおすすめ不動産仲介会社

ここで、日本人の方でも安心して相談できる日系不動産仲介会社を紹介します。
シンガポール市場における日系企業の進出・移転において、一般賃貸物件(オフィスや店舗、住宅)の検索から条件交渉、契約実務までを強力にバックアップしてくれる信頼性の高い不動産会社です。
創業40年を超える老舗企業。シンガポールの日系不動産仲介会社のパイオニアとして、高い実績と信頼を誇っています。現在は野村不動産グループの一員として強固な経営基盤を持っています。
| 1.住宅からビジネス用物件まで網羅: 法人向けの一般オフィス、店舗、倉庫、工場といった商業用物件だけでなく、駐在員向けのコンドミニアム(賃貸住宅)やサービスアパートメントの仲介実績も多数。 2.日系取引実績による信頼度の高さ: 長年の経験から現地のローカルエージェントとのパイプが非常に太く、シンガポール特有の複雑な商習慣を踏まえた「賃料交渉」や「契約実務」で高い交渉力を発揮します。 3.トータルサポート: 新規オフィスへの入居サポートのみならず、オフィスや倉庫の移転・縮小によって発生した余剰スペースにご入居いただけるお客様の仲介もサポートしています。 |
会社概要:
| ■ 東京不動産(Tokio Property Services Pte Ltd) |
| ●提供サービス:不動産賃貸仲介事業(住宅・事務所・工場・倉庫、サービスアパートメント)賃貸管理業務、不動産売買事業 ◉業種:不動産 ◉資本金:S$500,000(払込資本金 50% 高野徹 / 50% 野村不動産ソリューションズ株式会社) ◉代表者:高野 徹 ◉従業員規模:21人 🏢本社住所:20 Kramat Lane #03-12 United House S228773 📍拠点:シンガポール、ジャカルタ 🌐WEBサイト |
日本国内で20年以上の歴史を持ち、累計1万6,000件超のオフィス仲介実績を誇る「オフィス専門」の仲介大手、オフィスナビの現地法人です。2024年に現地不動産免許を取得し、一般オフィスの仲介事業に本格参入しました。
| 1. オフィス・店舗に特化した専門性: 日本で培った「顧客に寄り添ったオフィス探し」のノウハウをそのままシンガポールで展開しています。スタートアップに最適なコワーキング・シェアオフィスから、中大型の一般賃貸オフィス、飲食店や美容室などの路面店舗・テナント、倉庫まで、ビジネス利用に特化しています。 2. 先進的な検索とリモート内見: データベースに強みがあり、日本にいながら現地の物件を検討できる「リモート内見」など、ITを活用したスピーディで効率的な物件検索・情報提供が可能です。 3. 豊富な物件情報: 自社が運営するシンガポールの賃貸オフィス情報サイト「OFFICE NAVI SINGAPORE」に多数の物件情報を掲載。多種多様なニーズに応える幅広い選択肢を提示し、現地のローカルスタッフとともに、物件の概要説明から内覧まで丁寧にご案内してくれます。 |
会社概要:
| ■ オフィスナビ シンガポール(Office Navi Singapore Pte Ltd) |
| ●提供サービス:オフィス・店舗・倉庫などの賃貸仲介事業、オフィス検索サイトの運営、シンガポール進出支援コンサルティング、駐在員向けの住居案内 ◉業種:不動産 ◉代表者:金本 修幸(CEO) / 栃木 快人(Managing Director) 🏢本社住所:9 Straits View, Marina One West Tower, #05-07, S018937 📍拠点:シンガポール(日本国内には東京、大阪、名古屋、福岡、札幌、仙台) 📞電話番号:6462 6338 🌐WEBサイト |
おすすめのシェアオフィス・レンタルオフィス
続いて、初期費用を抑えて迅速に開設・移転できる、シンガポール国内の優良なシェアオフィス・レンタルオフィス施設(事業者)をご紹介します。
シンガポールの一等地に位置し、数多くの日系企業利用実績を持つ日本語対応可能なシェアオフィス・コワーキングスペースです。
| 特徴: ・日系企業利用実績600社以上、日本人受付常駐で日英サービスが充実 ・CBDエリア中心の好立地でアクセス抜群、信頼性の高いアドレスで登記可能 ・初期費用最小限:最短1か月から契約可能、家具・高速WiFi・会議室完備 ・日英バイリンガル秘書サービス、ビジネスサポート・通訳・翻訳・手続き代行対応 ・ビジネスマッチング・日系コミュニティ:交流会・イベント多数開催 |
| プラン例: 【専用スペースを持つレンタルオフィスプラン】 ・プライベートオフィス(2〜10名):一人あたりS$774/月から※ ・セミプライベートオフィス(1〜4名):一人あたりS$675/月から※ 【共有スペースを利用するシェアオフィスプラン】 ・シェアデスク:S$490/月から※ ・住所登記プラン:S$89/月から※ ・コワーキングスペース:S$25/日から※ ※諸条件あり。契約期間、部屋サイズ、使用人数、窓の有無などにより価格は変動します。GST別。詳しくは直接お問い合わせください。 |
会社設立から人材採用、企業マッチング、生活情報までをワンストップでサポートします。
| 特徴: ・コミュニティ重視:スタートアップから大企業まで幅広いユーザー ・日本語・英語レッスン、ビジネスマッチングイベント定期開催 ・常駐スタッフが日本人・シンガポール人、ビジネス接続を支援 ・パートナー企業ネットワーク:税務・法務・PR・資金調達など専門サポート ・アクセス:Tanjong Pagar駅から徒歩2分の抜群のロケーション |
🌐WEBサイト
その他にもおすすめの企業が多数存在します。
ぜひいろいろと検討の上、自社にあったシェアオフィス・レンタルオフィスを探してみてください。
| 特徴 | |
|---|---|
| WeWork 🌐WEBサイト | 世界展開する最大手フレキシブルオフィス |
| Regus 🌐WEBサイト | 多彩なプランを持つ老舗レンタルオフィス |
| WorkBuddy 🌐WEBサイト | シンガポールの格安コワーキングパス |
| JustCo 🌐WEBサイト | アジア主要都市に展開する共有オフィス (JustCo Placeのコワーキングスペースが2026年9月にオープン予定) |
| The Great Room 🌐WEBサイト | 上質なデザインが光る高級ワークスペース |
| The Work Boulevard 🌐WEBサイト | CBDの一等地を展開する共有オフィス |
最適オフィスへの移転で固定費を削減しよう
シンガポールでのオフィス移転は、立地やグレードの見直し、シェアオフィスやレンタルオフィスの活用により大幅なコスト削減が期待できます。自社に最適なオフィス環境をお探しの方は、一人で悩まず、ぜひSingaLife Bizの仲介会社・オフィス一覧情報を参考にご検討ください。
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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