シンガポールのwifi環境は?シンガポールのwifiスポットをご紹介!テレワークや出張時におすすめ
IMD(国際経営開発研究所)が毎年発表している「世界デジタル競争力ランキング」にて、常に上位にランクインするシンガポール。名立たる世界のGoogle社、Facebook社など数多くのICT企業の拠点となっています。そんなアジアのデジタル中心都市のシンガポールのwifi環境について見ていきましょう。
シンガポールのwifiやインターネット環境
2024年WE ARE SOCIALのレポートによると、シンガポールでのインターネット普及率は人口の96%、580万人以上がインターネットを日常的に利用しています。そのうちSNSユーザーはなんと85%、513万人にも達しています。特に、ここ数年でSNSユーザーの数は急速に増えており、大半の人々が日々の生活にSNSを利用するようになっています。
SNSがチャットやメッセージングなどと並んで生活に欠かせないツールになっていることも、インターネットユーザーの増加に拍車をかけています。シンガポールのインターネット普及率に伴い、デジタル広告(WEB広告やインフルエンサー広告)支出も増加しています。今後もネットユーザーや各種サービスの増加、デジタル支出のシェアが拡大していくことにより、インターネット普及率はさらに増えることが予想されます。
また、Speedtest Global Indexによると、固定回線のインターネットの速さではシンガポールが284.13Mbpsで世界1位となっています。シンガポールとともに世界のビジネスハブとして有名なドバイが位置するアラブ首長国連邦が2位の276.02Mbps、ドバイが台頭するまで金融・経済の中心地として名を馳せていた香港(香港特別行政区:SAR)が274.2Mbpsと3位に続きます。ちなみに日本は196.59Mbpsで17位にランクインしています。
シンガポールでのwifi利用方法
各種インターネット接続オプションを利用できるシンガポールでは、接続方法を探すのは簡単です。wifiスポットからプリペイドデータプランまで、インターネット接続を始めるための方法をいくつかご紹介します。
ポケットwifiのレンタル
ポケットwifiを使用すると、複数のデバイスからインターネットに接続することができます。ノートPC、タブレットやスマートフォンが利用可能です。この方法は、いくつかのデバイスをお持ちで、wifi接続が必要であり、あまり通話をしない方におすすめです。
シンガポールにはポケットwifiのレンタル会社がいくつかあります。インターネットで検索して事前に登録すれば、Y5BuddyやRentafiといった各社が、手頃な料金でデバイス配送・返却サービスを用意してくれます。
一般的なポケットwifiのレンタル方法としては、オンラインでプロバイダーにレンタル予約→チャンギ空港で受け取り→返却日に返却とお支払いといった流れになります。レンタル料金は空港での受取日から返却日までの期間の請求となります。最新の情報はHPなどで確認してください。
ポケットwifiのメリット
ポケットwifiのレンタルは海外旅行ではもはや定番となっており、一般的に以下のようなメリットが挙げられます。
・複数のデバイスを同時接続できる ・無料wifiスポットと比べて他のネットユーザーとの干渉も少ないため、快適で使いやすい ・面倒な操作もなく、手軽に持ち歩くだけでインターネットにアクセスできる |
最近はセキュリティ面でも強固な端末が多いので、安心して快適なネット環境を得ることができるのも魅力的ですね。
フリーwifi(Wireless@SG)
「Wireless@SG」は、シンガポール全域で提供されているwifiサービスで、ショッピングモール、博物館、MRTの駅、公共図書館など、数多くの場所で利用できます。
最新の利用可能エリアの一覧は、こちらでご確認ください。数が多いのでご利用になる場所を検索機能で探してみるとよいでしょう。このサービスを利用できる場所にはWireless@SGのステッカーが貼られています。デバイスにはSSID Wireless@SGと表示されます。
接続には、Wireless@SGスポットで携帯電話番号を使用したアカウント登録が必要です。登録後、SMSメッセージでログインの詳細が送信されます。海外手数料が適用される場合があります。
フリーwifiのメリット
シンガポールはIT先進国だけあってwifi設備は屋内外とも非常に充実しています。フリーwifiネットワークにつながるところに行けば、無料でインターネットが使用できます。メリットとしては、
・無料である ・必要な時だけオンラインを利用することができる |
などが挙げられます。
シンガポールの国土は狭く、設置場所は日本よりも多いため、街中を歩いていればインターネットの接続にそれほど困ることはないはずです。とにかくネット料金を安く済ませたい、面倒な手続きをしたくないという旅行者にとっては大きなメリットといえます。
「Wireless@SGx」の設定方法
Wireless@SGxのアプリをインストールし、初期設定でユーザー名とパスワードをwifi接続プロファイルに保存していれば、あとは自動的にWireless@SGxに接続でき、逐一ログインする必要がないので便利です。
基本的な流れとして、アプリケーションを提供するサービス(GooglePlayやAppStoreなど)から「Wireless@SGx」アプリをダウンロードし、画面の遷移ごとに必要な同意や入力を行うと、SMSでワンタイムパスワード(OTP)が送られます。パスワード入力欄にOTPを入力して、その他細かい設定を進めていくと「Wireless@SGx」のインストールが完了します。
2024年最新版の「Wireless@SGx」のインストールに関して、現在サポートされている端末のバージョンは以下の通りです。最新の情報はHPなどで確認してください。
・アンドロイド:Android 9以降 ・HarmonyOS/EMUI:HarmonyOS 2.0/EMUI 9以降 ・iOS:iOS 15以降 ・マックOS:MacOS 12以降 ・ウィンドウズ:Windows 10以降 |
アンドロイドやiOSなど、機種ごとに設定方法が異なるので、詳細はこちらを参照してください。SIMカードがない場合の方法も記載されています。
「Wireless@SGx」のSSID構成を削除する方法
シンガポールを離れる際に、お使いのデバイスから「Wireless@SGx」のSSIDを削除したい場合は以下をお試しください。アンドロイド端末とiOSによって操作方法が違うのでご注意ください。
<アンドロイド> ①Wi-Fiメニューに移動 ②「Wireless@SGx」を長押し ③「ネットワークを忘れる」を選択 |
<iOS> ①「設定」に移動 ②「一般」に進む ③「プロファイルとデバイス管理」に進む ④「Wireless@SGx」プロファイルを選択して「削除」をタップ |
プリペイドSIMカード
携帯電話からの通話やメッセージ送信が必要な場合は、シンガポールのプリペイドSIMカードの購入がおすすめです。現地電話会社のM1、Singtel、Starhubがさまざまなパッケージを提供しています。
国内・国際通話とSMS用のセット料金から選択することが可能です。現地でのモバイル通信はデータ量から選択できます。利用期間は通常5日間〜30日で、31日以上もあります。プリペイドSIMカードは、電話会社やコンビニエンスストアのほか、チャンギ空港などで手軽に購入できます。
プリペイドSIMカードのメリット
SIMカードは、ポケットwifiレンタルと同様、シンガポール旅行者にとって人気の高い手段です。メリットとしては以下が挙げられるでしょう。
・利用期間とデータ容量など、プランによって事前に支払う金額を決められる ・使いすぎによる高額な請求が来ることもないので安心 ・wifiルーターを持ち歩く必要がなく身軽 |
SIMカードを差し込んだスマートフォン1つあれば、身軽に、快適に高速のインターネット通信が楽しめます。なお、プリペイドSIMカードを使う場合は、事前にお使いのスマートフォンがSIMフリーであることを確認してください。
※プリペイドSIMカードの購入時には、登録用にパスポートが必要です。
eSIM
eSIMとは、初めから直接端末に組み込まれているSIMのことです。SIMのようにプラスチックのICチップを差し込むのではなく、オンライン上でSIM情報をダウンロードして使用するものです。対応している端末であれば、ホーム画面にある「端末情報」からEID(Embedded Identity Document)という32桁の番号を見つけることができますが、これが各端末のeSIMに割り振られている識別番号になります。
eSIM情報を端末にダウンロードし、必要な設定をするだけで通常のSIMカードのようにオンラインに接続できるようになります。電子的なものなため、紛失の心配もなく、通常のSIMと同様、快適な速さでインターネットを楽しむことができます。SIMのようにチップの到着を持たなくてよいため、すぐに使い始めることができるのも大きな利点ですね。
データプランは利用期間とデータ容量で選ぶことができ、長く、大きいほど料金が高くなります。キャリアはAiralo、Nomad SIM、Glocal eSIM、Holaflyなどがありますが、例えばこのなかのHolafly社では以下のeSIMプランが提供されています。インターネットやデータ交換を頻繁に行う方には向いているプランかもしれません。
◆Holafly社のデータプラン(一例)
価格 | 2,300円 |
期間 | 5日間 |
容量 | 無制限 |
※最新の情報はHPでご確認ください。
一方で、NomadSIM社の以下のプランは、価格も安く、容量も日数に合って手ごろなため、ライトユーザーの短期出張の方に向いているでしょう。ご自分の出張に合わせて事前にプランを決めることができます。
◆Nomad SIM社のデータプラン(一例)
価格 | S$5(775円)(S$1=155円 2024年5月10日時点のレート) |
期間 | 3日間 |
容量 | 1GB |
※最新の情報はHPでご確認ください。
ただし、通常のSIM対応と比べるとeSIM対応の端末は機種が限られている(iPhone15やSAMSUNG、GooglePixelの最新版など)ので、自身の端末が該当するのか端末情報をしっかり確認しましょう。また、eSIMではSIMカードのように電話番号が割り振られないか、追加料金がかかることが一般的なため、SMSや各種認証ができない可能性があります。注意してください。
eSIMの主な使い方
まず、該当するキャリアのウェブサイトやアプリを利用してeSIMの購入手続きを進めてください。次に以下の手順でeSIMを有効化しましょう。
①ESIMのアクティベーションメールから、表示されるQRコードを読み取る ②eSIMをダウンロード ③設定画面でeSIMを有効化し、回線およびデータローミングをオンにする |
機種や端末に種類によって方法が異なるので、わからないうちは設定方法や手順を各キャリアに問い合わせてください。
シンガポールのwifi利用可能スポット
仕事のメールに連絡と、今やビジネスパーソンに必要不可欠なwifi。シンガポールでは降り立った瞬間からwifiに繋がるほど、ネットワークが街中で充実しています。
チャンギ空港
チャンギ空港の公共エリアとトランジットエリアでは、#Wi-Fi@Changiを使用して無料のwifiサービスが利用できます。また、ポケットwifiはチャンギ・レコメンズのカウンターでレンタルすることができます。レンタルしたデバイスは、帰りのフライト前にチャンギ・レコメンズのカウンターで返却できるためとても便利です。
ホテル
ホテルを探す予約サイトでは、「無料wifi」から検索ができるほど、その需要の高さが伺えます。また、検索をすると数多くのホテルで無料wifiが提供されています。旅先で不安定なインターネット回線にストレスがないように、wifi環境を事前にチェックしましょう。
カフェ
シンガポールでは無料のwifiサービスを提供しているカフェがたくさんあります。利用者が使える電源が充実していたり、仕事をするのにとても便利な環境です。オフィスを持たない働き方も増える中、作業やミーティングでのカフェ利用が定番になっています。
図書館・美術館
図書館や美術館といった公共の施設でもwifiは整備されています。シンガポール国立図書館では「Wireless@SGx」が、マリーナ ベイ サンズのアートサイエンス ミュージアムでは「Marina Bay Sands」のSSIDに接続ができます。他にも複数の小規模な公共図書館やシアター前でもwifiが使用できます。
ショッピングモール
マリーナ スクエアやシティスクウェア、ビボシティなどの大型商業施設ではフリーwifiスポットも充実しており、各リテールや通路、連絡口、出口などありとあらゆるところにアクセスポイントがあります。フードコートでもさまざまなブロックに分かれてwifi機器が設置されています。
地下鉄
シンガポールを走るマス・ラピッド・トランジット(MRT)各駅はwifiのホットスポットとして有名です。エリアの一覧表にもあるように、1つの駅構内でもブロックやホーム、ドア付近などあちこちに設置されているため、大体構内を歩いていれば自然とSSID選択画面で「Wireless@SG」が降りてきます。MRT以外にも、ライト レール トランジット(LRT)やバスターミナルでも問題なく使用できます。
ホーカー
手頃な価格でさまざまな美味しい料理を楽しめるホーカーでも、フリーwifiの整備が進んでいます。ホーカーは多くの人が訪れ、長時間滞在する場所でもあるため、公共施設などと同じようにフリーwifiが各所に設置されています。情報通信メディア開発庁(IMDA)によると、近年、シンガポールでは国を挙げてホーカーのデジタル化支援に取り組んでいるため、フリーwifiの需要は今後もますます高まるとみられます。
安定・充実したwifi環境
シンガポールでは、wifi環境が整備されており、ビジネスのしやすい環境が整っています。また、シンガポール出張やテレワークなどビジネスで利用しやすいwifi利用方法が幅広くあります。さまざまな利用方法からあなたにあったwifiの利用方法で充実したビジネスライフを過ごしてください。
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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