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第292回 「超富裕層が選ぶ、高コストでも豊かに暮らせる国」

【~連載~FINANCIAL PLANNING シンガポールでおトクに賢く生きる】
第292回 「超富裕層が選ぶ、高コストでも豊かに暮らせる国」

2025年版のジュリアス・ベア「グローバル・ウェルス・アンド・ライフスタイル・レポート」によれば、超富裕層が生活拠点や消費の場として選ぶ都市の勢力図が大きく変化しています。従来はニューヨークや上海といった金融・ビジネスの中心都市が常に上位でしたが、近年はアジアや中東の都市が急速に台頭してきました。

アメリカではビザを取得することが年々困難になっており、投資ビザの金額も年々引き上がり、ビザ申請にも時間がかかる傾向があります。英国などでも同様です。これに対して、アジアではビザ申請が容易なので手軽に移住しやすいという理由も考えられます。

トップ10都市の変化

2025年版 富裕層が「豊かに暮らす」ためのコストが高い都市トップ10
1位 シンガポール
2位 ロンドン
3位 香港
4位 モナコ
5位 チューリヒ
6位 上海
7位 ドバイ
8位 ニューヨーク
9位 パリ
10位 ミラノ

ランキングのトップには、ドバイ、バンコク、東京といった都市が名を連ねています。これらの都市は単なるビジネス拠点にとどまらず、ラグジュアリーな生活、最先端のウェルネスサービス、文化的体験を提供する「新しい富裕層の拠点」として注目されています。

一方、上海やニューヨークといった伝統的な富裕層の中心都市は、政治・経済の不確実性やライフスタイルの変化により順位を下げています。中国では英語が通じにくい、ニューヨークでは昨年に地下鉄が浸水してしまったなどのインフラの老朽化の問題があります。タクシーすらつかまりにくいという問題もあります。

超富裕層の価値観の変化

レポートが強調しているのは、富裕層の消費行動が単なる「高級品」から「体験や心身の充実」へと移行している点です。

○ウェルネス(健康と心身の充足)への投資
○安定した環境の重視(社会情勢や治安、規制リスク)
○文化や体験の消費(旅行、食、芸術への支出)

これらの要素は、富裕層が拠点とする都市の選択基準にも直結しています。

富裕層が「豊かに暮らす」ためのコストが最も高い都市として、シンガポールが選ばれています。しかし、世界三大投資家のジム・ロジャーズ氏もニューヨークでは全てが機能しないが、シンガポールでは全てが機能するというほど日常生活を送る上では快適な国です。

私も夏休みを2か月東京で過ごして、シンガポールに戻りました。東京では移動が大変(タクシーが高くてつかまりにくい、タクシーアプリが全く機能しないなど)でちょっとした事に不自由を感じました。

 

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プロフィール

花輪陽子

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。

「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多数。 http://yokohanawa.com/

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Twitter:@yokohanawa
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