【~連載~FINANCIAL PLANNING シンガポールでおトクに賢く生きる】
第289回 参院選で政治リスク上昇 株安と円安リスクは 金、銀、プラチナの現物投資を賢くする方法

参院選で予想以上に与党が苦戦をし、過半数を維持することができませんでした。
参院選結果で株価と為替はどう動くか
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与党が議席数を減らして首相が退陣に追い込まれた過去のケースでは、選挙後約1か月で平均5%下落したなどの過去の分析があるようです。また、与党は野党を取り込むために、食品消費税の引き下げや社会保険料の引き下げ等を実施する必要が出てくる可能性も意識されそうです。
国の税収は過去最高となっており、それを国民に返すことが議論されています。しかし、財政を考えると、上振れ分を赤字国債の発行抑制や国債の償還などに充てた方がよいと海外の投資家は見ます。財政拡大懸念があれば、再び円安というシナリオも考えられます。金利や為替の動向も見守りたいところです。
日本だけではなく、アメリカ、ヨーロッパの各地で分断が進み、政治的な不透明感が上昇しています。地政学リスクや政治リスクの上昇から海外移住を考えたいという方も増えています。富裕層に対する課税を強化する英国や中国からの流出が多く、UAE、米国、イタリア、スイス、サウジアラビア、シンガポールなどへの流入が増えています。
また、一時よりも落ち着いていたニュージーランドの永住権申請に関しても、2025年4月から富裕層向け「ゴールデン・ビザ」の基準緩和もあり、米国からの申請件数が増えているようです。
地政学リスクを避けるために、南半球ではニュージーランド、北半球ではアイルランドなどを好む富裕層もいます。アイルランドの永住権は取得が厳しくなってきているので、取りやすい国を求めるようです。様々な国でビザ基準が厳格化される中、不動産投資などから経営管理ビザを容易に取得できる日本は抜け穴だとも言われています。
外国人対策は参院選の論点としても注目されました。政府も外国人政策の司令塔となる事務局組織を設置する方針を固めているようです。今後、日本でも、規制等が変わる可能性もありそうです。
■シンガポールで金を購入する方法
シンガポールは法人税率が低く、相続税・キャピタルゲイン税もありませんが、物品・サービスに対するGST(消費税に相当)9%が課されます。しかし、金、美術品など一定の要件を満たせば税金を免除、あるいは猶予できる場合があります。
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プロフィール
花輪陽子

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。
「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多数。 http://yokohanawa.com/
Website Twitter:@yokohanawa |
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