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第273回 トランプ政権始動 米国株はいつまでもつ?

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第273回 トランプ政権始動 米国株はいつまでもつ?

2025年は米国株も日本株も冴えないスタートとなりました。米国株は12月から下がり続けていましたが、米国10年国債の利回りが低下し、5日頃から反転しています。

23日24日は日銀政策決定会合もあります。副総裁の発言からマーケットは利上げも盛り込み、為替は一時円高にふれ、10年日本国債の利回りも上昇しました。その後、戻していますが、利上げがないとまた円安に進む可能性もあります。

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バイデンの負の置き土産 イーロンマスクとの共同大統領的関係のリスク トランプ流いじめ外交とは?

●河北博光 ファンドマネージャー
市場動向の確認と経済ニュースの注目点(1/12~1/18)

為替がどうなるか気になる方も多いと思いますが、日米だけではなく、欧州なども含めた共通介入が入る可能性もあるということで注目されます。

この数年は米国株のインデックスの人気が高く、それ1本にかけていた方達のパフォーマンスがよく、円安もかさなって大きな利益をあげた方も多かったようです。しかし、未来永劫同じ投資環境が続くことはないのでリスク管理など注意が必要です。

1月17日にIMFの世界経済見通しが発表されました。米国の経済の堅調さから世界全体の経済成長率は24年10月時点から0.1ポイント上方修正されました。国別でも米国は0.5ポイント上方修正と25年も経済成長が見込まれます。

しかし、今週からトランプ政権が始動し、関税など不確定要素が大きいです。オルカンやS&P500などはその中身を見ても米国株に大きく依存しています。

S&P500指数はマグニフィセントセブンと呼ばれる超巨大企業が約3割を占めるまでに至っています。世界の富裕層の資産運用をするファミリーオフィスではS&P500に集中投資などはリスクが高過ぎて絶対にしません。

顧客のリスク許容度やライフプランに合わせたポートフォリオを作成して、債券、株式、コモディティなども含めたオルタナティブ投資(上場株式や債券といった伝統的資産と呼ばれるもの以外の新しい投資対象や投資手法)なども組み合わせて、異なるリスク特性やリターンの金融商品に分散投資をします。

株式市場は下がる時は大きく下がり、また円高も同時に起きることもあります。そうした時にも耐えられる金額で投資を心がけることが重要です。


プロフィール

花輪陽子

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。
「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多数。 http://yokohanawa.com/

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Twitter:@yokohanawa
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