【～連載～FINANCIAL PLANNING　シンガポールでおトクに賢く生きる】
第271回　2024年の振り返りと2025年トランプ政権の幕開け

2024年は日経平均株価が4万円を上回ることも見られました。また、企業による自社株買いは過去最高となった年でした。自社株買いは、企業が株式市場で自社の株式を買うことで、配当と同様に重要な株主還元です。自己資本が減少するので、利益が同じであれば、ROE（自己資本利益率）も上昇します。米国では、「自社株買い」は株主にかかる税金がかからないので、「配当」よりも株主が受け取る経済価値が大きくなると考えられているようです。

🔶USスチール買収中止命令 バイデン大統領 24年、企業の自社株買いが過去最高
ヘッジファンドマネージャーとFPが解説 #株式投資に役立つニュース解説

さて、米国では、1月20日に大統領就任式が行われ、トランプ氏による新政権が始動する予定です。

バイデン米大統領は安全保障上のリスクがあるとして、日本製鉄のUSスチール買収計画を阻止する命令を出しました。日本製鉄側は、米政府が命じた米鉄鋼大手USスチールの買収禁止が法令違反に当たるとして、米政府を提訴する方針を固めたことが3日、分かりました。

本件は買収が阻止されれば、価格競争力のある中国の鉄鋼産業が優位となり、米国の鉄鋼産業は衰退するリスクも持ち合わせています。

また、どの業種までが安全保障上に抵触するのか、米国に投資を際にマイナスの影響が出る可能性も高いです。

■お金が貯まる習慣

世界的な富裕層を見ていて感じたことに、お金持ちは倹約生活をずっと続けている方が多いということがあります。お金持ちになってもずっと変わらない生活を続けているのです。具体的には次のような習慣を感じます。

●予定を繁忙期からずらす

例えば、休暇を取る時期を多くの方とずらすなどです。クリスマス時期にジム・ロジャーズさんの新刊のプロモーションのためにメディアに出ていたのですが、ジムさんはクリスマスよりも1週間早い時期にヨーロッパ旅行を終えており、クリスマスはシンガポールでゆったり過ごしているようでした。

また、クリスマスは普段激務の経営者や超富裕層などのアポがかえって取りやすかったりするのだなとも感じました。 今年は日本もお正月が9連休で、来年も似たようなカレンダーが予定されています。私は帰省ラッシュよりも少し前の3日から東京でお正月を過ごしたのですが、タクシーの運転手さんも東京に人がいなくて儲からないと嘆いていました。

ゆったりとした東京を過ごすのもよかったので、来年も少しだけ予定を人とずらして早めに計画を立てたいなと感じました。

プロフィール

花輪陽子

1級ファイナンシャル・プランニング技能士（国家資格）CFP®認定者。
「ホンマでっか!？TV」などテレビ出演や講演経験も多数。 http://yokohanawa.com/

Website Twitter：@yokohanawa Facebook

新刊情報

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河北博光[著]／花輪陽子[執筆協力]

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