【~連載~FINANCIAL PLANNING シンガポールでおトクに賢く生きる】
第269回 ジム・ロジャーズ アメリカ経済はいつまでもつか/地政学リスクに備えた資産配分
★「日銀」が日本を滅ぼす 世界3大投資家が警告する日本の未来 (SB新書)
ジム・ロジャーズ氏の新しい翻訳、監修書が発売されました。私にとっては、8冊目のジムさんの本をプロデュースすることとなりました。
『「日銀」が日本を滅ぼす 世界3大投資家が警告する日本の未来』と毎度タイトルが強烈なのですが、中身は日銀や中央銀行の歴史などを記しており、ロジャーズ氏も日銀の植田総裁には期待をしています。日本が35年程度苦しんでいたデフレからインフレに転換することに対してロジャーズ氏は一定の評価をしています。
『以前、私は日本企業の株を保有していた。しかし、今ではすべて手放している。「失われた30年」と言われる未曾有の経済不況から、回復する兆しが見られないからだ。
原因の一端となるのが、日銀の政策だと私は考えている。世界的にも類を見ないゼロ金利政策の長年の継続や、日銀自らが刷ったお金で国債やETF(上場投資信託)を買い続けてきた点などである。
(中略)
一方で、光明も感じている。2023年4月に就任した第32代日銀総裁、植田和男の取り組みだ。』
★Youtube Short動画
ジム・ロジャーズ著「日銀」が日本を滅ぼす 世界3大投資家が警告する日本の未来 (SB新書)
12月7日 発売
花輪陽子とジムロジャーズが読みどころを解説
■韓国で非常戒厳、シリアのアサド政権崩壊
12月1日~12月7日の週は韓国で「非常戒厳」宣言と、その後すぐに解除と不測の事態が発生しました。また、内戦が続くシリアで反政府勢力が8日、首都ダマスカスを制圧し、アサド大統領は後ろ盾となってきたロシアに亡命したと伝えられ、政権は崩壊しました。世界的に政治と地政学リスクが高まっています。
12月のFOMCは市場では9割近い確率で利下げが織り込まれており、日銀については利上げの予想が優勢となっています。 欧州では、ECB 政策理事会での、25bpの利下げは市場では完全に織り込まれており、スイス中銀の25bpの利下げもコンセンサスとなっています。スイス中央銀行と日銀の政策金利が同水準に近づきつつあり、円キャリートレードからスイスフランキャリーに流れています。しばらく円安は一服するのか見守りたいところです。
ジム・ロジャーズ氏に11月末に取材をしたのでその一部をお伝えします。
■地政学リスク
「今の地政学リスクというのは非常に懸念深いものがあります。多くの国で小さな戦争が今行われており、この小さな戦争はやがて大きな戦争に勃発する可能性もあります。そして、投資にとって、戦争はよいことではありません。
人々が株に熱狂しているにも関わらず、こういった潜在的な戦争リスクがある中で、私は様々な国の株を売り払っています。そして今はアメリカの米ドルを持っています。」
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プロフィール
花輪陽子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。
「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多数。 http://yokohanawa.com/
Website Twitter:@yokohanawa |
新刊情報 |
世界標準の試算の増やし方
豊かに生きるための投資の大原則
河北博光[著]/花輪陽子[執筆協力]
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【花輪陽子のFinancial Planning】