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第251回 世界一強い通貨は?インフレ経済の中、住宅を購入すべき?

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第251回 世界一強い通貨は?インフレ経済の中、住宅を購入すべき?

円安が続いています。円安は対USDドルだけで考えがちですが、日本円に対する上昇率が最も大きな主要通貨は実は、米ドルでも、ポンドでも、ユーロでもありません。金、銀、胴などの価格も高騰していますが、ここでは一国の通貨に限って考えてみてみましょう。

2000年代以降の為替市場で、日本円に対する底値から高値までの上昇率が最も大きな主要通貨Aは2004年の80円台から現在171円台と103%程度の上昇です。また、2001年に68円程度だった通貨Bは現在116円程度と76%程度の上昇です。さて、このAとBはどの国の通貨でしょうか。ちなみに、A通貨を発行する中央銀行は今年の3月に利下げを発表しています。

答え合わせをしましょう。
Aはスイスフランで、Bはシンガポールドルです。

スイスの中央銀行は3月に政策金利を0.25%引下げて、1.5%にすると発表しました。利下げは9年ぶりで、インフレは低下傾向にあるとして、他の中央銀行に先駆けて金利の引き下げに踏み切りました。利下げによって、対シンガポールドルでスイスフランは下落していますが、対日本円では価値を維持しています。

一般に自国通貨が強いと、その国の購買力が国際的に引き上がるとともに、輸入品を通じて国内物価を引き下げる効果が期待できます。自国通貨が高いデメリットは、その国からの輸出製品が値上がりし、国際競争力が低下します。

私が住んでいるシンガポールでは、通貨高から給与水準なども上がり、以前は駐在の方が待遇はよかったのに現地採用の方が待遇がよいという逆転現象も見られています。もちろん、元々どこの国で採用されたのかにもよりますが、米国企業の場合、日本での採用よりもシンガポールでの現地採用の方がずっと待遇がよいという場合もあるようです。

アジアでもランキングが高いシンガポールの大学に入るのは至難の技なのですが、多くの日本の大学が交換留学制度を設けており、交換留学でシンガポールに来てインターンをする学生も多いようです。シンガポールもワーキングホリデーがある国の一つで若い人には機会があります。

円が安くなることによって、日本の技術や商品などを海外に売りたいというニーズは感じます。日本食のシェフ、美容師などの日本の技術、化粧品などの商品の海外販路を増やしたいというビジネスオーナーの声もよく聞きます。私は進出支援の仕事を本業でやっているわけではないのですが、お問い合わせをなぜかよくいただくようになりました。                            

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プロフィール

花輪陽子

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。
「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多数。 http://yokohanawa.com/

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監修:花輪陽子

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