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-第228回- 円安再来の中、どのように資産防衛すべきか

【~連載~FINANCIAL PLANNING シンガポールでおトクに賢く生きる】
-第228回- 円安再来の中、どのように資産防衛すべきか

2023年9月7日には1ドル148円に近づき、2022年10月の円安水準に近づきつつあります。そんな中、日本でも各銀行が円からドルに為替を変換した際に外貨預金の上乗せ金利キャンペーンを打ち出していたりします。また、米ドル建ての1年物の定期預金はシンガポールでは6%程度をつけています。

このタイミングで米ドルに変えるべきでしょうか。私は短期的には円高に進むリスクもあると考えます。しかし、長期投資で考えていて、もう円に戻す予定のない方は今の水準であっても外貨に替えることは考えられます。長期のトレンドは変わらなそうだからです。

■おすすめの金融本を紹介
清水大吾著『資本主義の中心で、資本主義を変える』(NEWS PICKS PUBLISHING)

私が新卒で入社した日興シティグループ証券の同期が出版をしました。ゴールドマン・サックスで16年間闘い続けた中でお金と社会のつながりや資本主義について考える上でとてもよい本なのでおすすめしたいです。また、ESGの専門家なので、今更聞けないことまで分かりやすく解説されています。

投資で利益を得るためには、バフェットのように長期目線の投資家になり、社会的意義のある企業を応援するという目線を大切にすることが大切だということです。資産運用をしている時に自分の資金ニーズで最もよくないタイミングで換金をしてしまう時もありますが、できればそれは避けたほうがよさそうです。

銘柄を選択するポイントは『「社会に必要とされる企業」という根本軸さえブレなければ投資は成功する可能性が高い』ということです。

渡部清二著『会社四季報の達人が教える 誰も知らない超優良企業』(SB新書)

先程の本は考え方を学べる本ですが、こちらの本はもっと実用的です。四季報の中のどの情報を見れば具体的な銘柄をピックアップできるかという内容です。


■2024年から生前贈与は亡くなる7年前までが相続税対象

2023年の税制改正で、生前贈与加算の対象期間が、相続開始前の3年以内から7年以内に延長されることに変更になりました。従来どおり相続開始前の3年以内の贈与が加算対象となり、4年以上前のものに関しては、その期間の生前贈与の額から100万円を控除した額が持ち戻しの対象となります。

例えば、年間100万円の生前贈与を受け続けていた場合、3年以内の300万円はそのまま持ち戻しの対象となりますが、4年前から7年以内の400万円は100万円を控除した300万円が持ち戻しの対象となります。

これは非常に大きな贈与税の増税となるために贈与を考えている方は注意が必要です。相続対策は早めに準備をし、生前贈与、あるいは貸付などを検討して資産運用をして相続税を支払う資金作りを準備することも重要です。

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プロフィール

花輪陽子

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。
「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多数。 http://yokohanawa.com/

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Twitter:@yokohanawa
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新刊情報

『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』 (講談社+α新書)


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