【~連載~FINANCIAL PLANNING シンガポールでおトクに賢く生きる】 -第225回- ウォーレン・バフェットは寡占企業を好む?
米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社のバークシャー・ハサウェイは日本の5大商社に投資をしていて有名ですが、彼が保有している多くの企業が寡占企業であるとTwitterでも話題になっています。
例えば、クレジットカード会社のVISA・Master・AMEX、格付け会社のムーディーズ、透析サービスのダヴィータ・ヘルスケア・パートナーズ、アメリカの貨物鉄道会社のBNSF鉄道、建築用塗料のメーカであるベンジャミンムーアペイント、米国小包サービス会社のUPS、インターネットインフラに特化したベリサイン、航空会社のデルタ・アメリカン・ユナイテッド・ノースウェスト、大手電池メーカーのデュラセル、米国最大の製造住宅のクレイトンホームズ、金と銅を生産する鉱山会社のバリック・ゴールド、コカ・コーラ、JPモルガンなどの商業銀行などです。
国によっては独占禁止法があり、完全な独占企業は難しいですが、2~3社で高収益市場を支配(寡占)する場合もあります。
参入障壁の壁として、特許やブランド、スイッチングコスト、ユーザーが増えるほど効用が高まるネットワーク効果、コスト優位、適正なビジネス規模などが挙げられます。こうした壁を作ることによって競争が優位になると昔から言われてきました。
その上で、「わかりにくい企業は避ける」、「バリュー株(割安株)を愛する」などの傾向があります。コカ・コーラや航空会社などバフェットが投資をしている企業の多くは主力の商品やビジネスが分かりやすいですね。
また、バフェットが投資した時点での商社株は配当利回りが高く、解散価値とも言われるPBR(株価純資産倍率)が低いバリュー株でした。よい企業に適正な価格に投資をして長期で保有することが重要だと言います。
また、業績が安定していて成長をする企業に投資をすることが大切です。
DCF(Discounted Cash Flow)とは、現在の投資金額に対して、将来どのくらいお金が戻ってくるかを現在の価値に置き換えて計算をする方法です。投資を合理的に行うために、企業が現金を稼ぎ出す力を判断します。営業キャッシュフローとは、本業のビジネスでどれだけ現金を生み出したかを見る指標となります。
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プロフィール
花輪陽子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。
「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多数。 http://yokohanawa.com/
Website Twitter:@yokohanawa |
新刊情報 |
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