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第279回 米国の景気に黄信号?/外国人に買われる日本

【~連載~FINANCIAL PLANNING シンガポールでおトクに賢く生きる】
第279回 米国の景気に黄信号?/外国人に買われる日本

この数週間のマーケットの関心事はインフレから関税に一気に変わりました。トランプ大統領がいつ関税を課し、いつ関税を撤廃するかに翻弄されることとなりました。ここ2年間、インフレはかなりゆっくりと進行していました。政策金利が4%から2%へ下がる最後の段階の予測がいつも一番難しいと言われています。

全員ではないですが、多くの市場関係者は、少なくとも今年の最初の2四半期で金利は下がらないと見ているようです。トランプ大統領が突然関税を撤廃するリスクもあります。米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ指標である米個人消費支出(PCE)価格指数を重視していますが、最終的に目標値である2%になると市場関係者は予想しています。

APOLLOのhigh-frequency dataによると2月15日と3月15日で、特定の項目が大きく変化しており、旅行、ブロードウェイショー、ボックスオフィス、クレジットカードなどの指標が弱くなってきています。

また、ミシガン大学消費者態度指数(The University of Michigan Consumer Sentimen Index)を見ると、2月から数字が劇的に落ち込んでいることが分かります。そしてそれは、現政権による経済政策の不確実性によるところが大きく、インフレに関して今後の動向を世間は恐れています。米国の失業率が低く保たれているのは、米国の消費者と雇用動態によるところが大きいので懸念材料です。トランプ大統領は貿易戦争を始めようとしており、アメリカの中では分裂していますが、トランプ支持者も根強いです。

米国株の外国人持ち株比率は急増しており、アメリカは他国が集めるよりも、より多くの資本を集めています。トランプ大統領がこのまま波風を立て続ければ常に混乱が起こることが予測されます。

アメリカ以外の国では、ヨーロッパや日本などが割安で魅力的だと見ている市場関係者の声も聞きます。

■東京に増え続ける外国人

2月末に東京に出張に行きましたが、その時に感じたのが外国人の多さです。空港の預け荷物がなかなか出てこなくて待っていたら、税関申告が長蛇の列になっていて、アジアからの外国人の行列で溢れかえっていました。

電車も外国人ばかりで、電車の乗り入れに時間がかかっていてドアが閉まりそうになったり、指定席を買ってもその席に誰かが座っているという東南アジアのどこかの国のような光景があふれて変わり果てた日本を見ました。空港だけではなく、街中も外国人ばかりで銀座の三越などに入っても、いるのはほとんど外国人です。

旅行客だけではなく、日本に住宅を住宅を買って住んでいる方も増えています。2024年時点の各区別の外国人割合は、新宿区12.6%を筆頭に、豊島区11.2%、荒川区9.7%、台東区8.7%、港区8.0%がとくに高く、北区7.6%、江東区6.9%、中野区6.3%、江戸川区6.2%、文京区6.0%が続いています。

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プロフィール

花輪陽子

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。
「ホンマでっか!?TV」などテレビ出演や講演経験も多数。 http://yokohanawa.com/

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