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【最新】ビジネス英語のレベル別 勉強方法~習得のポイントと上達の秘訣を一挙公開~

企業でも個人勢でもグローバル化や海外進出が進む現在、ビジネス英語の需要はますます高まってきています。今後のキャリアのためにビジネス英語を勉強したいと思っている方は多いのではないでしょうか。

日常会話よりも難しいのか、自分でも習得ができるのかなどの不安があり、一見ハードルが高そうなビジネス英語ですが、実はレベルによってやるべきことがはっきりしています。習得ポイントや勉強方法をまとめましたので参考にしてみてください。

ビジネス英語の特徴

ビジネス英語とは、ビジネスシーンで使われる英語のことです。海外出張先、赴任先の海外支社、外資系企業などではもちろん、海外取引が多い日本企業でも会議やプレゼンテーション、メール対応、その他あらゆる商談でビジネス英語が使われます。

よく同じ英語という理由で、日常英会話とビジネス英語を混同する方もおられますが、ビジネス英語はビジネスシーンで使われる単語やフレーズがあるため、日常英会話とは区別されることが多いです。日本語でも日常会話とビジネス会話では相手へのアプローチ方法が違いますよね。ビジネス上では日常よりも丁寧な表現、相手に対して尊敬や敬意を表す言い回しをすることが求められますが、これは英語でも同じです。ビジネス英語ではくだけた口語的な話し方や省略形などは用いず、終始フォーマルな姿勢を徹底しましょう。

ビジネス英語で必要な語彙数は日常英会話に比べて少なく、3,000~4,000語程度が必要といわれている日常英会話に対して、1,500語程度で足りるといわれています。また、定型的な表現を使用することが多く、大学受験に出てくるような複雑な言い回しをすることはあまり多くありません。使用する単語やフレーズがある程度限定されるため、シンプルで覚えやすく、学習の仕方次第では上達も感じやすいでしょう。

さらに、学習したことをすぐに担当の業務の現場で実践をすることで、定着とスキルアップをすることができるという、これ以上ない利点があります。ビジネスマンであれば学んだことを即活かせる場面が日常にあるため、習得が早いでしょう。実際に現場で活用すればキャリアアップにつながる可能性もあるため、ビジネス英語の学習は今後の自身のキャリアのなかで大きなメリットになり得ます。

なんとなくビジネス英語は難しそうという方も、上記の特徴を知れば学習意欲がわいてくるのではないでしょうか。

ビジネスの現場で求められる英語力

ビジネス英語も日常英語と同じく、リスニング(聞く)、スピーキング(話す)、ライティング(書く)、リーディング(読む)の4技能を満遍なく鍛えることが不可欠です。

ビジネスシーンでは主に、会議や電話、対面での交渉の場面でリスニング力とスピーキング力が、メールや文面での報告ではライティング力とリーディング力が問われます。最近ではこれらに加えて資料やアプリケーションなども海外のものが増えてきたため、英語読解の必要性が高まっているように感じられますね。

一般的にビジネスの現場で求められる英語力は以下3点が特に重要といわれます。

・語彙力と文法力
・ネイティブにも通じる正確な発音
・正しく聞き取る力

一つずつ見ていきましょう。

語彙力と文法力

相手の意図を汲んだり自分の意思を伝えたりするには、豊富な語彙力と文法力を身に付ける必要があります。この2つが乏しいと、自分の知っている単語や言い回しを羅列するだけになり、具体的な詳細を相互理解できないばかりか、場合によっては相手に稚拙な印象を与えてしまう恐れもあります。これは英語における4技能すべてに言えることです。

語彙力や文法力は会議、電話、メールなどさまざまな場面で問われるため、適切な語彙やフレーズを使用しないと、常識や能力を疑われてしまうこともあります。常日頃から、必要な語彙と文法をアップデートしていくことを心掛けるとよいでしょう。

ネイティブにも通じる正確な発音

正確な発音はすべての英語学習の土台となります。いくら語彙力や文法力を高めたとしても、実際に相手と意思疎通ができなければ意味がありません。特にビジネス英語では正しく簡潔に情報を伝えなければならないため、発音の善し悪しが一層重要になります。

正確に発音することは、ビジネス英語を話す上で「前提」となる行為なので、ネイティブスピーカーにも通じる発音を目指しましょう。耳で聞いても、うまく発音ができない場合は、発音記号を学習し習得するのも良いでしょう。自身が正しい発音のルールを理解すれば、それに伴ってリスニングの力も向上するため、一挙両得です。

正しく聞き取る力

正確な発音によるスピーキング力も大切ですが、その前に高いリスニング力がなければせっかくのスピーキング力も水泡に帰してしまいます。ビジネス英語も基本的に「人と人とのコミュニケーション」であることを忘れてはなりません。

相手とのコミュニケーションの基本はまず相手の主張をしっかり聞き、それに対する自分の考えを述べること。そのためにリスニング力を徹底的に鍛えることが重要です。現状の把握や相手の意見をしっかりと聞くことで、初めて自分の意見が言えるようになります。

「相手の言うことを正しく聞き取る力」は話す力と並んで英会話でのコミュニケーションに不可欠な能力です。

ビジネス英語の習得のポイント

ビジネス英語を習得するためには、ただやみくもに勉強を始めるのではなく、まずは具体的な目標を立てて取り組むのがおすすめです。目標を明確にし、その到達に向けていかに効果的な学習方法を見つけれるかが習得のカギになります。まずはビジネス英語の基本的な単語やフレーズを覚え、実際に使ってみて少しずつ上達を実感していきましょう。客観的な評価を得るために、英語の資格試験などを活用するのも有効です。最初に試験を受けて自分のレベルにあった学習方法から始めるのもいいでしょう。

では、具体的にビジネス英語の習得ポイントを見ていきましょう。

・目標を明確に
・自分の専門分野の英語を学ぶ
・TOEICなどの英語能力測定試験でスコアアップ

目標を明確に

ビジネス英語を習得するには、「何のために英語を学ぶのか」を明確にし、選択と集中で学習を進めていくことが肝要です。せっかく英語を勉強しようと思っても途中で挫折してしまっては元の木阿弥です。学生の時の英語授業と違い、ビジネスパーソンは勉強の時間も限られているもの。以下のような具体的な目標を課して、効果的かつ効率的な学習を継続していきましょう。

・キャリアアップしたい
・外資系企業で活躍したい
・海外との取引や業務を任されたい
・仕事上での通訳を担いたい

目標を明確にすることで、常に初心を忘れず、高いモチベーションを維持できます。

専門分野の英語を学ぶ

ビジネスパーソンであれば、自身が担当している仕事や専門分野があるはずです。それらをテーマにした学習を進めていけば、インプットとアウトプットを日常的に行うことができ、上達も早いでしょう。忙しいビジネスパーソンにとって、学生と同じような教材を使って英語を学ぶのは効率が悪いもの。ビジネス英語にフォーカスし、自身の仕事内容に沿った単語やフレーズを学習していくのがおすすめです。

TOEIC(英語能力測定試験)でスコアアップを狙う

ビジネス英語に特化したメジャーな試験といえばTOEICが挙げられるでしょう。ビジネスパーソンをはじめ、学生や主婦の間でも受験する方は多く、日本では毎年200万人近くが受験している英語能力測定試験です。英語検定のように合否ではなく、スコア形式なので現時点でのレベルを客観的に把握できるのが利点です。

スコアアップを目指すことで英語力が向上するため、自己研鑽として機能しますが、同時にキャリアアップのメリットもあります。一部の企業では、海外赴任、昇進や昇格の必要条件として、具体的なTOEICスコアの基準を設けているところもあります。990点満点で、一般的に評価の対象になるのは730点以上とされています。

TOEICのほかにも、TOEFLやIELTSなど英語の試験は数々あるので、さらにレベルアップを目指す方は受けてみても良いでしょう。

ビジネス英語の勉強方法

ビジネス英語の勉強方法は人によってさまざまです。学生時代の教材からやり直す方もいれば、いきなり実践レベルからスタートする方もいます。しかし、一般的にはどのような進め方で上達していくのでしょうか。

ここではおすすめの勉強法を初級・中級・上級に分けて解説していきます。

初級編

初級編では、英語の基礎を学ぶことが中心になります。まずはインプットに力を入れて、慣れてきたら少しずつアウトプットを心がけるようにしていきましょう。初級レベルのビジネス英語学習本も多数あるので、英語の心得が少しある方なら、そちらから初めてみても良いと思います。

1.初心者対象の無料体験レッスンに参加する

ビジネス英語を勉強したいけど、何から始めれば良いかわからないという方は、まず英語の学校の無料体験レッスンを受けて、毎日軽く英語に触れることから始めてみてはいかがでしょうか。最近では、高クオリティの授業をオンラインでも受けることができ、ネイティブ講師から適切なフィードバックを得ることができます。

2.中学英語レベルの教材からスタートする
英語をほとんど忘れてしまって基礎から学びなおしたいという方は、中学英語の教材で基本的な語彙と文法、発音を覚えましょう。中学校までに習う基礎単語の数は約2,200〜2,500語と言われていますが、これらはこの後に本格化するビジネス英語の下地となるものです。構文や長文も複雑なものはないので、苦手な方でも基礎知識が身に付きやすいです。リスニング力を基礎から固めたい方には、音声CDつきの教材をおすすめします。

中級編

英語中級のレベル幅は広いですが、一般的に「英語検定で2級取得」、「TOEICで501〜755スコア」が目安になるといわれています。中級者のレベルになると、英語の基礎知識はほぼ完璧に身に付いていることでしょう。ここから実力を維持し、上級者へのレベルアップを図っている方には以下の勉強法がおすすめです。

1.英語のビジネス文書や英語のニュースにチャレンジする

実際のビジネス文書や英語のニュースを習慣的に読むことで、英語の読解力が格段に向上します。英字新聞の場合、ビジネスや経済に関する面を中心に読むと良いでしょう。また、現在では、CNNやBBCなどの欧米の大手メディアのニュースが、SNSやWeb上にアップされてされていますので手軽に英語のニュースに触れることもできます。

話題のニュースなどを頭に入れておけば、ちょっとした雑談などのネタにもなります。

高度な文法や難解な単語が並ぶので、最初はとっつきにくいかもしれませんが、日本語訳と照らし合わせながら単語やイディオムを覚えていくことで、少しずつ辞書を調べなくても読めるようになってきます。どちらも知的好奇心をくすぐる文体なので、活字が好きな方には特におすすめの勉強法です。

2.日常英語からビジネス英語へとアップデート
TOEICをはじめとするビジネス英語の参考書を使って、実際にビジネスで使われる単語や文法、フレーズを学習していきましょう。「さまざまなビジネスシチュエーションの単語や表現を増やす」ことを念頭に、参考書は1回で終えるのではなく、2、3周チャレンジしてみてください。徐々に理解したり問題を解くスピードが早くなっていきます。

単語や熟語などもこれまで学習した日常会話の語彙とは少し違ってきます。

一例

・欲する:want → would like
・でも、だけど:but → however
・たぶん:maybe → perhaps
・与える/提供する:give → provide
・受け取る:get → receive
・購入する:buy → purchase
・来る/出席する:come → attend

ほとんど意味は同じですが、ビジネス英語はビジネスシーンに沿った、フォーマルな言い方が求められるため、少しずつ認識を変えていく必要があります。

3.英語でのコミュニケーションを増やす
なるべく多くの英語話者と接して、英語でのコミュニケーションの機会を増やしましょう。外国人の顧客など、ビジネス英語を発揮できる相手が一番いいですが、難しければ英会話サークル、国際交流センターでの集いなどでも構いませんし、オンライン上であれば、世界中の英語話者とつながることができます。また、英会話アプリを活用するのも良いでしょう。上級レベルに向けて、自身のスピーキングとリスニングを少しずつネイティブスピードに合わせていきます。

上級編

ここまでくると、多くの方がハイレベルな英語スキルを持っており、ネイティブと変わらないほど流ちょうな英語を話せる方もでてきます。4技能も満遍なくでき、実践レベルでビジネス英語を使いこなせるようになっています。

検定試験などでは「英検で準1級〜1級」、「TOEICで800〜990スコア」、「TOEFLで90-120」に達するレベルです。上級レベルという立場に甘んじず、実践を積み重ねつつ継続してさらなる学習を進めていけば、ビジネス英語マスターに近づけるでしょう。

1.具体的なビジネスシーンにフォーカスした参考書を活用
上級レベルのビジネス英語を学ぶには、表現の質が高くボリュームの多いテキストを選び、実践レベルの学習を進めていくことを推奨します。一から英文和文で逐一訳して内容を理解するのではなく、英語のまま内容を理解できるレベルを目指しましょう。通常の学習では出てこなかったネイティブ独自のフレーズなども学習しておくと、実際の現場で一目置かれる可能性があります。以下おすすめの良書です。

・交渉場面に焦点を当てた「世界基準のビジネス英会話
・ビジネス英語の定番テキストブックNHK「実践ビジネス英語」のベストセレクションである「NHK実践ビジネス英語
・ネイティブスピーカーが使うフレーズが詰まっている「日本語脳では出てこない英語フレーズ80

2.ハイレベルな英会話コーチングやeラーニングを受講する
ビジネス英語プログラムは現在数多くありますが、上級者向けのビジネス上級英語コースやコーチングサービスもしっかり存在しています。上級レベルといっても課題や目標、学習環境は人によってさまざま。いまの自分のレベルや専門性に合ったプログラムを選択し、さらなる高みを目指しましょう。

3.スピーキング・ライティングのスキルを強化する
上級レベルからは、更にスピーキング・ライティングの力を向上させていきましょう。日本では学習環境の関係上、この2つを本格的に学習するのが難しいため、積極的にアウトプットの場を設ける必要があります。ここまでくると、アウトプットしたものを誰かに添削してもらうことがより効果的ですが、独学でもスピーキング・ライティングを格段に向上させる学習法があります。以下おすすめの学習法です。

シャドーイング
英語の音声を聞き、1、2語ほど間をあけて、音声のあとを追いかけながら同じ文章を声に出していくやり方。

ディクテーション
聞いた英語を一語一句聞き取って、それらを正確に書き取るトレーニング。

パラフレージング
いわゆる「言い換え」。何か音源を聞いた後に、それがどういう内容だったかまとめたり、第三者に説明するように英語で話すトレーニング。

このシャドーイング、ディクテーション、パラフレージングはスピーキング力やアウトプット力を伸ばそうとする英語上級者が必ず行う学習法です。通訳者養成のトレーニングとして知られるかなり高度な学習法ですが、最初から負荷を掛けずに、まずは簡単で短いものからスタートするのがおすすめです。

シンガポールのビジネス英語

シンガポールは、英語、中国語、マレー語、タミル語の4カ国語が公用語となっており、なかでも英語がよく使われます。外国人居住者が多いシンガポールでは、多種多様な英語が飛び交っており、マレー系の人はマレー語訛りの英語を、インド系の人はヒンドゥー語訛りの英語を話します。最も多いのは「Singapore」と「English」をかけ合わせた「シングリッシュ」と呼ばれる中華系の人々の英語でしょう。語気や子音を強めに発音し、欧米のものとは違う独特な文法を使います。ただし、ビジネスの場ではシングリッシュではなく、標準的な英語を使う傾向にあるようです。

日々、空港や港からは世界中からビジネス渡航者がくるため、ビジネス英語を活用する場は非常に多いといえるでしょう。

正しい英語は正しい日本語から

ここまで読んで、「ビジネス英語をマスターしたい」、「4技能を駆使して外国人とスムーズに格好よくコミュニケーションをとりたい」と思われる方は多いと思います。しかし、体系的でしっかりとした英語力を習得するためには、まず母国語である日本語力がきちんと備わっている必要があります。正しい日本語が身に付いていなければ正しい英語も身に付きません。

ビジネスパーソンであれば、ただ表面的に英語学習を進めるのではなく、日本のビジネス文化や言語力の土台を強固にし、日本語でのコミュニケーション力も同時に高めていきましょう。そうしてこそ、本当の意味で外国語の力も付き、グローバル人材として外国人からも尊敬のまなざしで迎えられるはずです。

初心と基本を忘れず計画的に進めよう

ビジネス英語には本当にたくさんの学習方法があります。しかし、どのような勉強をするにせよ、ビジネス英語はインプットとアウトプットを繰り返すこと、英語話者とのコミュニケーションを増やすことが大前提となるのは忘れないようにしましょう。また、初めから難しい内容を学習するとなかなか身に付かず、嫌気がさして挫折してしまう可能性もあります。ペース配分を考えつつ、計画的に学習を進めていくことが上達のコツです。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。


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